「ん～･･･参ったナァ･･･」 暗く深い穴の底から、小さく丸く切り取られた空を見上げつつ、エスヒナは溜息をついた。 自分の行動に対して後悔することはそう無い彼女だが、少なくとも今は、数分前の自分の軽率さを悔いていた。 それは背中に突き刺さる視線のせ…

目の前にサターニアの男が居る。 酷い暴行を受けたようで、唇は切れ血が滴り、顔も腫れ上がってる。 彼が私を警戒し、そして憎しみの感情を抱いていることはニオイで察知している。 歳の頃は40かそこら。 若干二十歳ハタチの私に対し、この若造がというよう…

大きな嵐だった。 山の天候は変わりやすいと言うが、しかしこれはあんまりだ。 「夕方には天候が悪化する。早く帰りなさい」 私は、育ての親の言葉を今更思い出し、ひどく後悔した。 ここは険しい山の中である。 国を東西に走るウーゴ ハック山脈の中央付近…

召喚師を追え企画のときの花型モンスターをマウスでカチカチ。 たくさんのドットを左クリックで打つと腱鞘炎がッ。 pfcs.hatenadiary.jp アニメ塗り以前に、まずデザインをちゃんと描けやって話ですね。 アウレイスをがぶりしたやつです。 あと花と口を別々…

■手紙 「はぁ～・・・」 ルーカスはこの日、何度目かの大きなため息をついた。 人間と比べれば数倍の膂力と強靭な肉体、驚異的な生命力を誇る種族、鬼。 彼がその鬼であるとは到底信じられないような、情けないため息だった。 深々と椅子に身を預け、思案に…